9月9日は上田市の南西方向にある、「信州の鎌倉」と呼ばれている、塩田平を訪ねました。この塩田平と周辺地域には、多数の鎌倉、室町時代の文化財が残り、京都、鎌倉以外でこれほどの文化財が密集しているところは珍しいそうです。
その理由は鎌倉時代に、鎌倉の執権を務めた北条氏と血縁関係の濃い北条の人たちが、要衝の地として、この地域の守護を代々務め、この地を繁栄させたことにあるようです。
鎌倉幕府の滅亡とともに北条氏も滅びましたが、16世紀末、真田氏が上田城を築くまでは政治,文化の中心地として繁栄を続けたということです。
9日の朝、上田駅から上田電鉄の電車に乗って、30分ほどで終点の別所温泉へ。そこからは無料のレンタサイクルがあったので、それを利用しました。ただ地名に「平」という名が付いていても、目的のお寺や美術館は、南の山際の小高い丘の上にあって、かなりの急坂を登ったり下りたり。9月とはいえ、まだ強い日差しの中、汗だくのサイクリングとなりました。
別所温泉駅に停車中のワンマン電車。
無言館。第2次世界大戦中、志半ばで戦場に散った画学生の遺作、遺品、手紙などを収蔵展示する。この日行ったところで、この中だけには人がいっぱいいた。
前山寺三重塔。窓や欄干がなく「未完成の完成塔」と呼ばれる。
前山寺本堂横のかやの木の大木。
前山寺の北側には、塩田平の盆地が広がる。
前山寺から500mほど西の龍光院山門脇に立つケヤキの巨木(樹齢600年)
別所温泉内に建つ北向観音。長野市の善光寺と向かい合うように、北向きに建っていることが、その名の由来とか。
信州最古の禅寺、安楽寺境内の奥に建つ、国宝八角三重塔。鎌倉時代末期に建てられた。